『Tink-kamilia(ティンクカミリア)』
幼いころから、絵を描くのが好きでした。
楽しいとき、嬉しいとき、苦しいとき、悲しいとき、心がゆれたとき…
気持ちをおさめるように絵を描いてきました。
ずいぶん前、25年くらい前になると思います。
私が眠っているとき、私はそれに出会いました。
夢で見た、というより 眠っているときに出会ったという感じでした。
以来ずっと、頭の中、心の中にそれはあり続けました。
そしていつしか それは、私の絵の中にしばしば鮮明に登場するようになりました。
それが登場する絵を描いているとき、完成するまで どんな絵になるのか わかりません。
描いているうちに色や風景がどんどん変化していきます。
完成しても、その絵の意味や、何をあらわしているのかは私にはわからず、いつも不思議な気持ちになります。
それは『Tink-kamilia(ティンクカミリア)』といいます。
出会いはこのようなものでした。
動物園の飼育員さんのようなおじさんと一緒にいたのです。
幅の広い階段を二足歩行で昇っていく後ろ姿に「あれはいったい何だろう?」と思いました。
白っぽくて ふわふわ柔らかそうな体、振り返れば満面の笑み。
私は飼育員さんのようなおじさんに尋ねました。
「これは何ですか?何とういう動物ですか?」
おじさんは「これ、Tink-kamiliaだよ」と教えてくれました。
その名前と姿は目が覚めてからも鮮明に残り、色々調べたりしてみましたが
『Tink-kamilia』という生き物はどこを探しても見つかりませんでした。
でも、私の中には明らかに存在しているのです。
『Tink-kamilia』はいつも笑っています。
笑顔以外の表情がありません。
いつもいつも、楽しくご機嫌です。
どんなに悲しい場面にいても、常に笑顔です。
そこに存在し、遊んでいます。
街のなかで、自然のなかで、不思議な風景やいきものたちに寄り添っています。
『Tink-kamilia』はなにも求めようとしません。なにも与えようとしません。
『Tink-kamilia』として楽しく過ごしているだけなのです。
いたずら大好き、あそび大好き、ただそれだけ、いたってSimple。
笑顔で存在するだけです。
私は『Tink-kamilia』を描きながら、教えられている気がします。
なにを教えられているのかな…。
いつか わかりたいと思っています。
MICHIKO

<MICHIKO>
慶應義塾大学・文学部哲学科卒業。
幼少期から佐川忠金氏(光風会)に師事。クレヨンから油彩を学ぶ。日常的に絵を描き続ける一方、若くから音楽家としても活躍。のちに、渡米し学んだメソッドにより、1987年「Michiko's Vocal Therapy」を開設。そのクライアントは国内外のアーティスト多岐に渡る。30数年を経た今なおボイス・トレーナー、コンポーザー(詞・曲)として活動中。